＜気管支の経時的狭小化（リモデリング）＞
①②の慢性炎症の原因により、放置すれば年々、気管支の径は狭くなり、かつ元の径に戻すことは出来ない！
（∵一旦生じた気管支径の狭小化は不可逆性である！）
この年々狭くなった径（＝リモデリングで決められた径）までしか気管支拡張剤をもってしても開くことは出来ない
（次の図）。
よって上記①②の慢性炎症の原因を治療しない場合＝放置した場合（i.e.悪いときだけしか薬を飲まない場合）は
年々発作がひどくなったり、治りが悪くなっていくのである。この事実はご本人が一番に気付いているはずである。
この、『放置すれば年々重症化していく喘息発作』の原因である『気管支の経時的狭小化（リモデリング）』を
これ以上進行させない（ここでストップさせる）ための予防の方法が、
①の炎症に対してはエリスロマイシン少量長期療法であり、
②の炎症に対してが吸入ステロイド療法（フルタイド(プロピオン酸フルチカゾン)etc.）
③②の炎症（吸入や内服のステロイドでは抑えられないロイコトライエン系の炎症）に対するロイコトライエン拮抗剤
（オノン etc.）
である。→「ステロイド抵抗性喘息」
私が言う『喘息の原因の治療』とは、この①②③のことである。
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